四季 夏  森博嗣(176)

四季 夏 (講談社文庫)

四季 夏 (講談社文庫)

「病気?」
「人間っていう病気にかかってるんだ、みんな」

 四季が新藤清二叔父さんと深い仲になってしまうというだけの内容。そして、四季が両親をぶち殺す。あと保呂草が遊園地の美術展示から作品を盗むためのフェイントとして四季が誘拐されたり、紅子や林、創平と四季が邂逅したりする、そんな感じ。ミステリ要素は皆無に等しい。
 これまでの森作品がすべて四季のために存在していたのだということを確認させてくれる作品。創平や紅子は少なからず四季からの影響を受けて存在しているということ。